為替変動と私達の生活

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為替変動と私達の生活

為替変動によって私達の生活はどのような影響を受けるか。

 私達は生活に必要な様々な商品(製品サービス)を購入、消費し生活します。商品を購入するお金は実体経済の企業で働いて得る賃金が基本で、無限ではありません。有限ですから、うまく使い、できれば、学業、結婚、家庭、子供、病気、老後など様々な将来の為に少しずつでも貯金したいと考えます。

 私達の日々の生活に影響を与えるのは消費するモノの値段です。安くなればより良いモノが買える、より多く買える、あるいは貯蓄を増やすことができ、生活は豊かになります。反対にモノの値段が高くなれば、少し消費を控える、なるべく安いモノを選択する、なるべく貯蓄を取り崩さないよう消費を切り詰め、場合によっては保険等を解約するなど生活は厳しくなります。

 終戦後、高度に発展してきた日本経済は、輸出型から輸出入型に変化しています。石油、天然ガス、石炭等のエネルギー原材料、小麦粉、小豆、大豆、とうもろこしなどの食料原材料、鉄、アルミ、木材などの工業用原材料など広範囲に輸入しています。そして、それらを製品サービスに加工し輸出しています。ここ数年、輸入額と輸出額はほぼ同額程度の70~80兆円で推移しています。

 この輸入価格を変動させるのが、為替変動です。輸入額は70~80兆円ですが、それらを製品サービスに加工組み立てるサプライチェーンの各段階でコスト転嫁され、最終的に物価変動として私達の生活に影響します。円高になれば、輸入コスト削減、物価低下につながります。逆に円安になれば、輸入コスト上昇、物価高騰につながります。